安倍晴明の世界を描くJAPAN THEATER 『SEIMEI』。異なる分野のクリエイターが参加することで生まれる新しい作品への期待とその可能性を語ってくださった市川團十郎さん。
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歌舞伎が持つ伝統と革新のバランス。固定概念を打破する必要性や、伝統を守りながら新しい表現を模索することの必要性……伝統芸能としての歌舞伎の本質を保ちながら、いかに現代に適応していくかという課題に対する團十郎さんの真剣な姿勢が見えてくる。【第1回/全3回】
日本を代表するクリエイターたちが集結し、安倍晴明の世界を描くJAPAN THEATER 『SEIMEI』。これまでとは一味違うエンターテインメント性に富んだ世界となりそうだ。
「広井王子さん(演出)、SUGIZOさん(楽曲/作曲家、LUNA SEAやX JAPAN、THE LAST ROCKSTARSのメンバーとして活動)、ケント・モリさん(神楽振付/ダンスアーティスト)といった各界のプロフェッショナルの皆さんが作り上げる世界なので、私自身も楽しみです。
台本は読みましたけれど、動き出すとまた別の構成になってくるところがあると思うんですよね。台本は平面じゃないですか。脚本や演出、楽曲などをご担当する皆様の力で舞台が立体的になったときにどうなっていくのか、楽しみです。
歌舞伎は三次元にするときにだいたい決まりごとがあって、決まっているようにしかならないですし、決まることに重きを置くということに意味があるんです。けれどこの作品は決まるものがないので、立体になったときにどうなっていくのか、というのを楽しみにしたいと思っています」