K-POPや美容のトレンドなど、さまざまなカルチャー発信地であり、世界中に影響を与える韓国。だが、日本では馴染み深い「グラビア」文化が根付いていないことを知っているだろうか。そんな不毛の地で、グラビアモデルとして表現し続ける女性がいる。ピョ・ウンジさん。アメリカの大学で会計学を学び、韓国の一流企業で会社員をしていた20代後半、日本のグラビア文化に出会ってしまったウンジさんのTHE CHANGEとは。【第1回/全5回】

ピョ・ウンジ 撮影/有坂政晴

 これまで、数多くのワールドスターを生み出した韓国の音楽文化KーPOP。それだけではなく、ドラマ・映画制作や美容など、韓国は突出したカルチャーを生み出すパワーを持っている。が、一方で、まったくの不毛状態のカルチャーもある。

「韓国には、グラビアモデルがいないんです」

 流暢な英語でそう教えてくれるのは、韓国グラビアのパイオニア的存在であるピョ・ウンジさん。日本では数年前からグラビア活動をしているほか、昨年8月に世界配信された、韓国インフルエンサーによるサバイバル番組『ザ・インフルエンサー』(Netflix)に出演したことで知った視聴者も多いのではないだろうか。

 そんなウンジさんが活動をはじめたのは、アメリカ・ミシガン州にあるグランドバレー州立大学で会計学を学び、卒業後に韓国の投資関連会社に勤務していたころだった。家族や友人との日常の写真を投稿していたインスタグラムに、DMが届いたのだ。