かつてカリスマ読者モデルとして名を馳せ、現在はモデル、タレント、実業家として活躍中の益若つばささん。テレビ出演するたびに「激変!」などの見出しがネットニュースに躍るが、益若さんの人生は柔軟なTHE CHANGEに満ちていた。【第3回/全5回】

現在、テレビでのタレント活動のほか、コスメブランド、アイメイクブランド、カラコンブランドのプロデュースやアパレルや香水、ヘアケアのコラボアイテムなどを手掛けている益若つばささん。公式プロフィールには「経済効果は世界中で1000億円にも及ぶ」とあり、その影響力の高さがうかがえる。
常に時代の最先端で消費者を先導しているイメージがあるが、「模索していた時期もあった」と話す。
「25歳くらいから30歳くらいのときですね。新人でもなくなってきて、離婚も重なり、ちょうど人生の転換期でした。人間というものを信じられなくなってきていた時期だったし、“本当にこのままの益若つばさでいいのか”と模索していました。たぶん多くの女性が、25歳くらいから30歳にかけて“これからの人生どうしよう”と悩む時期だと思うんですよね。私もそんな一人だったんです」
仕事ではプロデュース業に邁進し、プライベートでは育児真っ只中だった28歳のときを、益若さんは「いま思えば、転機だった」という。
「初めてアパレルブランドを作ったんです」
益若さんは2021年12月末にディレクター業を離れたが、現在も継続中のブランド『EATME』。コンセプトは「毒っ気と甘さがMIXした、品のあるフェティッシュな世界観」で、益若さんの個性が最大限に発揮された。
「それまで、アパレルのブランドは作りたくないってずっと言っていたんです。なぜかというと、自分でブランドを作ってしまうと、私はお洋服が大好きなのにほかのいろいろな洋服が着られなくなるから。ずっと断っていたんですけど、なんかいつの間にか決まっていたんですよね」
ーーいつの間にか(笑)。
「そう(笑)。“やってほしい”と言われると断れなくて。決まってしまえば“わかりました”と言って全力でやるタイプなんですけど。コンセプトは、30代に向かう中だったし、それまでのようなギャルっぽいイメージのブランドを作りたいわけではありませんでした。それで、当時はダークなものや甘いものが好きだったので、その世界観で大人でも着られるガーリーってなんだろう……と模索しているときで、ならばまずはヘアスタイルを変えなくちゃいけない、と思いました」