デビュー作は映画『奇跡』
そんな平さんのデビュー作は小学6年生、11歳の時に出演した映画のタイトルが『奇跡』※だった。両親の離婚で離れ離れになって暮らす兄弟が、また4人で暮らしたいという願いから、ある計画を立て始める……という物語。
※映画『奇跡』は、九州新幹線の全線開通を機に企画され、『誰も知らない』の是枝裕和が監督を務めた。出演する子供たちはオーディションによって選考され、主演の兄弟は「まえだまえだ」の前田航基と旺志郎。平さんは前田旺志郎が演じた弟・龍之介のクラスメイト役だった。同じクラスメイト役で橋本環奈も出演している。

平さんは、その後も多くの映画、ドラマ、舞台に出演しており、最近ではNHK朝ドラ『おむすび』で神戸栄養専門学校の同級生、湯上佳純役として再び橋本環奈と共演している。
ターニングポイントとなった作品が『奇跡の人』、デビュー作のタイトルも『奇跡』。どうやら「奇跡」というワードに縁があるようだ。
「そうなんですよ! この二つの作品以外にももうひとつあるんです」
そう言って教えてくれのが、映画『キセキ‐あの日のソビト‐』(2017年)。ボーカルグループGReeeeN(現GRe4N BOYZ)の楽曲『キセキ』の誕生までの実話をモチーフにした作品で、松坂桃李と菅田将暉が主演を務めている。ここでは平さんは心筋症を患うが楽曲で生きる希望を見出す少女を好演している。