俳優・キャスター・文筆業と、マルチな道を行く長濱ねる。およそ3年半のアイドル活動時に絶大な人気を得ると、第二のステージではより自由に、心のおもむくままに感性を発揮してきた。表舞台に飛び込んで今年2025年で10年目になる彼女は、少しずつのCHANGEを経て、いまに至る。そんな日々を振り返ってもらった。【第3回/全4回】

芝居で見せる多彩な貌に加え、エッセイにイベント出演、キャスターなどマルチに活動してきた長濱。つむぎ出す言葉からは、彼女ならではの人間観がにじみ出る。そんな感性は、どうつちかわれてきたのだろうか?
──10年前、生まれ育った長崎から上京して芸能活動が始まりました。まして当初は、欅坂46とけやき坂46の兼任。環境は激変したのでは?
「何もかも初めてで、お仕事にがむしゃらについていっていました。オフの日にダラダラしていても、仕事に関する意識は抜けなかったです。最近ようやく、プライベートも充実させるにはどうしたらいいかと考えられるようになりました。その結果が“へこんでも、無理に切り替えようとしない”ですが(笑)。ゆっくりと人生観も変わってきたかなと思います」
──変わるきっかけは、何かありましたか?
「友達や、仕事場で出会った同世代の子たちのライフスタイルを知ったら、みんな仕事と同じくらい、プライベートも大切にしていました。“この前、旅行に行ってきたよ!”みたいに、気軽に楽しんでいて。プライベートが楽しいとインプットが増えて、仕事へのフィードバックにもなるんです。それで、俳優業にもいい影響が出てきました。ステキな先輩と友達のおかげです」