作品への取り組み方にも良い変化が

──ということは、俳優としても、仕事に臨むスタンスは変わってきたのでしょうか。

「ドラマはチームでつくるのですが、作品ごとに“自分はこのチームの力になれているんだろうか?”と自問しながら、チームだからこそ、過度にひとりで責任を感じる必要はないのかと思います。
 監督さんがいて、演出に照明に撮影……と、それぞれがプロとして仕事をされています。今回も座長の桐谷健太さんはじめ、先輩の俳優さんに思い切って挑んでいけるので、共同作業を楽しみたいです」

──その肩肘張らない発想は、長濱さんならではかもしれません。

「いい意味で、自分に期待していないんです。俳優の他にもいろいろなお仕事をさせていただいていますが、“期待に応えなきゃ!”と思うより、“力になれたらいいな、くらいの感覚でいた方が楽だ”と、気づきました。仮に失敗したり世の中からたたかれても、それがもともとの自分で、完璧でないなりの100点。またそこから頑張ればいいんだなって思います」

長濱ねる 撮影/有坂政晴