クレヨンしんちゃん』野原家の未来を描いた「やかんの麦茶」のショートムービー「もうひとつのクレヨンしんちゃん やかんの家族だゾ!」 がオンエアされる。しんちゃん役に抜擢されたのは高橋文哉さん。実は高橋さんは、しんちゃんと同じ埼玉県春日部市出身。しんちゃんを演じる心境、さらに今後に向けての思いを語ってくれた。【第1回/全2回】

高橋文哉 撮影/冨田望

 春日部市出身の高橋さん。大人になった『クレヨンしんちゃん』しんちゃん役のオファーは、「嬉しい」というだけではない特別な感情が湧きおこったという。

「まずビックリしました。お話をいただいたこともそうですが、この『クレヨンしんちゃん』という長く愛されてきた作品の未来の野原家で実写化されるということに、一春日部市民として驚きました。僕が野原しんのすけをやらせていただくということ、驚きと嬉しさでいっぱいでしたが、それより未来の野原家が描かれるの!?という衝撃のほうが大きかったですね」

 子どもの頃から見ていた『クレヨンしんちゃん』の世界。春日部市民にとっては、「好きなアニメ」という範疇を超えるものだと目を輝かせる。

「しんちゃんって春日部生まれ春日部育ちの人間にとっては、友達みたいなものだと僕は思っているんです。街のどこに行ってもしんちゃんがいて。駅にも、ショッピングモールにも、春日部の商業施設にはどこかしらにしんちゃんがいるという環境で、当たり前に過ごしてきていたので、“よく見てました”というレベルではないんです。本当に“サトーココノカドー”(『クレヨンしんちゃん』に登場するスーパー)のモデルになったスーパーにも普通に行ってました。特別感もなくて、日常なんです。なのでとても不思議な感じです。キャラクターやアニメーションの作品に対して抱く感情ではないものを持っている作品なんです」