朝ドラは周りの反響が大きかった
家族を描くという意味では3月までオンエアされていた連続テレビ小説『おむすび』では、主人公・結(橋本環奈さん)を支える母・愛子役で半年間出演。家族の絆を演じた。
「やっぱり朝ドラは周りの反響が大きかったですね。今まで声かけてもらえなかったような幅広い年代の方から“『おむすび』見てるよ”って声をかけていただくようになりました。
撮影期間も長いので、本当にみんな家族みたいな感じになるんですよね。こんなに長い期間一つの役を演じたことがないので、自然と家族の絆みたいなものが生まれてきて。今、撮影が終わって離れてるのに、なにか絆を感じているというか。別に連絡をしなくても、すぐ元に戻れそうな、とても特別な関係が築けたような気がして、とても嬉しいです」
そんな麻生さんに今後への思いも最後にうかがうと、ストレートに前を向く言葉が返ってきた。
「今は次の作品に向けてイメージも変えたいと思っていますし、年を重ねても、新しいことにチャレンジしたいという気持ちはずっとあるので、まだまだ残っている新しい分野とか、やったことのないような役柄とか、どんどんチャレンジしていきたいですね」
4月スタートのドラマ『魔物』(テレビ朝日系)では、『おむすび』で見せたものとは180度違う世界を展開する。幅広い麻生さんの「まだまだ残っている新しい分野」がさらに楽しみになる。

麻生久美子(あそう・くみこ)
1978年千葉県生まれ。95年に映画『BAD GUY BEACH』でデビュー。98年の映画『カンゾー先生』で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、新人俳優賞を受賞し、一気に脚光を浴びる。2006年にはドラマ『時効警察』(テレビ朝日系)で、コミカルな演技を披露し、新境地を開拓。二児の母となった今も、テレビドラマ、映画、舞台で精力的に活動し、最近ではNHK連続テレビ小説『おむすび』、4月スタートのドラマ『魔物』(テレビ朝日系)に出演している。