プライバシーをさらされて

 当時のテレビ局の女性アナ推しは、かなりのものだった。なんと、ゴールデン帯に放送される番組で、堀井さんのプライベート密着企画まで作られたという。

堀井「カメラが1週間、私に密着する企画が組まれたんです。当時はプライバシーに関してもおおらかな時代でしたから、住んでいるマンションも全部、映しちゃうんです。どこに住んでいるか、すぐわかる。当時、朝の番組をやっていたんで、家を夜中に出るんですけど、玄関のドアを開けたら5、6人、応援してくださる方がいらっしゃって……。

 通勤電車にもついてこられたり、ファンの方がついてきてくださるって感覚でしたけど。高校生の妹も一緒に住んでいたんですが、ある日、妹が話しかけられることがあって、これはさすがにと、引っ越しをしたんですけどね」

 そういう時代だった、と言うのは簡単だが、女性アナウンサーはあくまでいち会社員であり、タレントではない。もちろん、タレントとしてふるまえた人もいただろうが、堀井さんにそれは無理だった。

堀井「アナウンサーになりたかったのは確かですが、ちょっと心がついていけなかったですね。ストレスがあったということより、現実に起きていることと、自分の気持が乖離している状態。でも、とにかくやらなきゃって、気持ちで仕事をしていたんですけど」