いまだに後悔しているR-1出演後のリアクション

ーーヒロ・オクムラさんは余裕な感じを醸し出していますね。

「トイレの前で、“大城さん、まあ気楽にやりましょう”つって。大きい方入ってドア閉めたら、“オエェェェェェェ!”。僕おしっこしながら、“ヒローー!! 大丈夫だーー! ヒローーー!!!”つって」

ーーカメラ前とは一転して……。

「あいつトイレから出たとき、死刑囚みたいな顔してましたね。あれはえげつなかったですね。結局僕ら2人は負けたんですけど、楽屋戻ったらまたカメラ2台ついてるんです。ヒロ・オクムラは泣いてて。たぶん解放されたんでしょうね、プレッシャーから。相当長台詞だったんで。僕もあいつが泣いてるのを見てブワ~~ッ! 泣き出して。ほんで近づいて、僕カメラとかようわからんくなって、あいつを抱きしめて、号泣して。マスコミの人もブワ~~ッ! って来て、そこで“悔しかった”って言えたらよかったんですよ」

ーーはい、感動的なシーンです。

「なっさけない言葉、叫んでもうて。"怖かったーー!!!”って言ったんですよ。いまだに後悔してます。6回くらい叫びましたから、芸歴35年の50歳のおっさんが。ほんだらチョコプラの2人がワイプで、“怖いってなんなんだろうねえ?”っつってて。あの辺りのクラスからしたらわかんないんですよ。チャンス大城はなににビビってたんだろうって」

 芸歴35年でも、50歳でも、自身の感情をありのまま吐露するのがチャンス大城さんの魅力のひとつだろう。

「ねえ、なんもわからんまま50歳になってしまいましたね。結局お笑いのこともなにも知らないですからね」

「努力もしてないですしね、適当にきましたよ」と話すが、オファーを断り練習するその姿は、努力以外の何物でもないのだ。

(つづく)

チャンス大城(ちゃんす・おおしろ)
1975年1月22日生まれ、兵庫県出身。14歳のときに、1歳サバを読みNSC大阪校8期生として入学するものちに中退。高校卒業後に同13期生として再入学。大川興業を経てフリーとなり長く地下芸人生活を送り、2017年12月放送『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)の『第23回細かすぎて伝わらないモノマネ選手権』で小出真保とともに優勝。翌1月放送『均松本のすべらない話』(同)に出演しその名が轟く。近年は『水曜日のダウンタウン』(TBS系)などで活躍。R-1グランプリ2025ファイナリスト。