1971年のデビューから55周年。コンサートに舞台公演にと精力的に活動し続けている歌手、研ナオコ。「夏をあきらめて」「かもめはかもめ」「あばよ」ほか、数多くの代表曲を持つ傍ら、タレント業や俳優業での知名度も高く、特にザ・ドリフターズとの共演やレギュラーを務めたバラエティ『カックラキン大放送!!』などで人気を誇ってきた。すっぴんからのメイク動画をアップするなど、有名人が自身のYouTubeチャンネルを成功させた先駆けでもある。老若男女問わず支持されてきた研さん。そのTHE CHANGEとは――。【第2回/全4回】

中尾有伽さんとのW主演映画『うぉっしゅ』が公開中の研さん。岡崎育之介監督(31)のために、研さんがギャラの10倍の額を、制作費のクラウドファンディングに振り込んだことも大きな話題を集めた。
――オファーがあって脚本を読まれた時に、「ここはどういうこと?」と監督に確認されたりといったことはあったのでしょうか。
「ないですよ。何もナシ。だって私には分からない世界ですから」
――俳優さんの中には“自分のことは駒として使ってください”と、監督に任せる方がいますが、研さんもそうしたスタンスですか?
「駒? 私はそこまで使える人ではないので、そんなことも考えないです」
――では、とにかく岡崎監督の才能を信じて出演しようと?
「出演を決めた時点では、監督のこともよく知らなかったです。でも知らないから決めたんです」
――知らないから、ですか?
「知ってる人だったら考えたかもしれません。脚本を読んだら面白くて、でも知らない人。全然知らない監督なのに、若くてこの本を書けるなんてすごいなと思ったんです」