これから頑張っていく人を応援したい
――脚本のみで判断したと。
「“若くて”この脚本を書けて、その前にひとつ映画(『安楽死のススメ』)を作っていて、賞を取っていると。有名な監督だったらみんな出演OKします。でも私はこれから頑張っていく人を応援したいんです」
※『安楽死のススメ』は、マンハッタン国際映画賞、サンディエゴ国際映画賞、ダラス映画祭、バンクーバーインディペンデント映画祭で最優秀新人監督賞を受賞。
――認知症のおばあさんの役でのオファーということについては。
「それが面白かったんです。とにかくお話自体が面白かったし、大事な役だし。いいかなと。全体を読んでみて、いいなと思いました。歌は3分のお芝居ですけど、映画は2時間くらいの物語。歌で言うサビがあって。全部を通してみて“なるほどね”と」

――紀江さんは、介護に来た孫の加那に、毎回「はじめまして」と言います。何か役作りはされましたか?
「監督からはとにかく頭を全てフラットに、クリアにしておいてくださいと言われました。忘れている人だから、常に“はじめまして”から入っていく。とにかく頭を真っ白に。まあ、私はもとから真っ白ですけど。あはは!」
――いやいや(笑)。若い人を応援したいとのことですが、今の若い歌手や俳優で“応援しています、推しています”という人はいますか?
「俳優さん、わかんないんですよ。ジャンルが違いすぎちゃって。でも最近、“いいな”と思っている人はいるんですけどね。でも名前は言いません」