浪人中、バイトでテレビ局に出前を持っていくことも

――“ケセラセラ”精神で。

「3年後、5年後とか、あまり自分で計画は立てない。悪いことや失敗したことももちろんいっぱいありますけど、“ケセラセラ”ですね」

――温水さんは高校時代に人から勧められて演劇部に入ったことで、お芝居を始めたそうですね。大学時代にはお芝居を“好き”という気持ちが大きくなっていたのでしょうか。

「そうですね。大学に入る前に浪人していて、東京の予備校に行ってたんです。うちの親戚が昔のフジテレビ(1997年まで稼働していた新宿区にあったフジテレビ旧本社ビル)のすぐ近くで中華料理店をやっていて、そこでバイトをすることもありました。出前で局に行ったりして、業界の感じとか有名人を見る機会も多くて」

――そうなんですね。

「それでたまに華やかな世界を感じることはありましたが、“役者になろう”というのを決め切れてはいませんでした。ただ、高校のときから、柄本明さんとか竹中直人さんとか、僕が見ていた方々もちゃんと劇団に入られて俳優をしているということは知っていたので、“僕もどこかの劇団に入ろうかな”と、漠然と思っていました」