昨年還暦を迎えたベテランながら、変わらず“ぬっくん”の愛称で親しまれ続ける俳優、温水洋一。舞台や映像作品での独特の存在感はもとより、“ぬっくん”呼びの名づけ親でもある、明石家さんまとの共演に代表されるバラエティ番組での活躍からも世代を問わず愛されている。そんな温水さんのTHE CHANGEとは――。【第3回/全4回】

――これまで大変な数の作品に出られてきていますが、公開中の映画『ゴッドマザー~コシノアヤコの生涯~』では天使役です。これまで演じたことはありますか?
「舞台ではいい天使と悪い天使みたいなのをやったことがありますけど、最初から最後までずっと天使というのは初めてでした」
――本作はファッションデザイナーのコシノ三姉妹の母・アヤコさんを大地真央さんが演じる人間ドラマですが、危篤状態のアヤコさんの前に温水さん演じる天使が現れて、その人生を振り返っていく構成になっています。
「『カメラを止めるな!』で撮影を担当されていた曽根剛さんが監督だと。それを聞いただけでワクワクしましたし、コシノアヤコさん自体が、それこそ朝ドラのヒロイン(『カーネーション』)になるくらい波乱万丈の人生を送ったすごい人です。それを大地さんが演じられるということでさらにワクワクしました。大地さんとは2019年に明治座と博多座で2か月間ほどご一緒してがっつりお芝居させていただきました。そのときにお酒やご飯をご馳走になったりして。なので“お久しぶりだ”と嬉しかったです」