この夏、二作の連続ドラマに出演し、大きな注目を集める俳優・尾碕真花。ネクストブレイク俳優のひとりに数えられる彼女だが、実は芸歴すでに13年。何度も芸能界を辞めようと思ったという彼女のTHE CHANGEとは──。【第4回/全4回】

尾碕は今年2025年、1月期のドラマ『コール・ミー・バイ・ノーネーム』(MBS)で連続ドラマの初主演をつかんだ。彼女が演じる、ゴミ捨て場に捨てられていた古橋琴葉が大学生の世次愛(工藤美桜)に見つけられて始まるガールズラブ・ストーリー。異色の作品で、枝優花監督との出会いが大きな刺激になった。
──枝監督は映画『少女邂逅』などで、多感な女性を繊細に描いてきました。『コール・ミー・バイ・ノーネーム』では、どう作品を作っていったのでしょうか。
「枝さんはスポンジみたいな人で、なんでも受け入れてくれました。私がなんとなくしか理解できていないまま、あいまいなお芝居をしても、それを的確な言葉で返してくれます。自分自身がこういうことを考えていたんだって、論理的に気づかされることが多くて。いままで以上に、役を突き詰めて演じられるようになりましたし、“もっと人に頼ってもいいな”と思えた経験でした」