バイト先で“岡田さんですよね?”と声をかけられることも

──現場で一緒に働いていた同僚から声をかけられることはありましたか。

「ありましたよ。“岡田さんですよね?”って声をかけられることも何度かありました。でも、そのことに対して特別なプライドは無いんですよね、僕は。そもそも、それって何のプライドなんだろうかって話になるんですけど。だから、“そうですよ。岡田です。だから何でしょう?”ってことでしかないんです。いまでも時間があったらバイトしてもいいかなって思ってるくらいなんです。その辺りは周りと比べたら、ちょっと変わっているかなって思ったりもしますけど(笑)」

──ご自身がそう思われても、周りがそういう目では見なかったり……。

「“生活のためにお金は必要だよね”と思うのが普通の考えだと思うんですけど、中には“あの人、何かやっちゃったのかな、仕事無くなったのかな”って思うのが好きな人もいたりするじゃないですか。そんな風に考えるのは“普通”という物差しの感覚がズレているのかもしれないと思ったりしますよね」

 こうした日々を経て、岡田さんは再び俳優の道へ戻ることを決意した。

「バイトもやりましたけど、やっぱり俳優の仕事しかやったことがなかったし、辞めて欲しくないという人もいてくれたので、そこが大きな力となり背中を押してくれましたね」