『3年A組~』教師役の菅田将暉からの言葉

 視聴者目線で印象深いのは、ドラマ『3年A組~今から皆さんは、人質です』(2019年)である。卒業10日前に高校教師・柊一颯(菅田将暉)に監禁された生徒たちが、同じクラスの生徒の一人・景山澪奈(上白石萌歌)の死の真相を突き止めるまでを描いた学園ミステリーで、堀田さんはA組生徒の一人・熊沢花恋役を演じた。

「撮影が終わった後に、教師役の菅田さんに “教卓から見ていて、いちばん目の鋭さというか、負けないぞ!という気持ちがひしひしと伝わってきた”というようなことを言われました。役柄も少し勝気だったというのもありますが、やはり学園ものをやっていて多くの同世代の俳優たちがいる中で、頭一つ抜けたいなとか、負けられないという気持ちは当時は間違いなくありました。そういう姿勢が先生に届いていたというのは嬉しかったです。菅田さんからは“次は映画の現場で会いましょう”と声をかけていただいたのですが、まだ果たせていないので、いつか実現したいです」

 プライベートで大きな影響を与えたものはあるかという質問に対しては、2冊の本を挙げてくれた。一冊は『私を救ってくれた言葉たち』(ブルーモーメント)。作家・山口路子が心に寄り添うような言葉(名言)を収録したエッセイである。もう一冊は『言葉の温度』(光文社)。韓国の作家イ・ギジュが記した、本や映画の中の言葉から人とのつながりを考えるエッセイで、韓国で150万部突破のベストセラーとなった。

「特に『言葉の温度』は、一つの言葉でも伝え方によって全くニュアンスが変わる中で、言葉にも温かさや冷たい鋭さがあるというのを韓国の視点から書かれていて、すごく好きです」

 堀田さんのプライベートで日常にまつわることで言えば、「家族で何か行事がある時は必ず新しい靴下を履く」という習慣があるそうだがーー。

「新しい場所に行く時や家族で元日に集まる時は、年が変わるのに合わせて靴下などを一新する家庭で、子供の時からそうだった気がします。良い靴や靴下を履くと、そういう場所に連れて行ってくれる……というような古い諺がありますが、私の家族もよくそのようなことを言っていて、そこから私も靴下がすごく好きになりました。今も願掛けではないのですが、新しいことが始まる時は新しいものを下ろすようにしています」

 そんな堀田さんは昨年、人生で大きなCHANGEとなる出来事があったという。それは……⁉

(つづく)

堀田真由(ほった・まゆ)
​1998年4月2日、滋賀県生まれ。O型。2015年、WOWOW連続ドラマ『テミスの求刑』で俳優デビュー。2017年にNHK朝ドラ『わろてんか』で主人公の妹・りんを演じ注目され、その後の主な出演作はNHK『大奥』、TBS『アンチヒーロー』、NTV『若草物語-恋する姉妹と恋せぬ私-』、TBS『御上先生』、映画「劇場版 君と世界が終わる日に FINAL」など。

(作品情報)
ドラマ『僕達はまだその星の校則を知らない』
毎週月曜日 夜10時~10時54分 カンテレ・フジテレビ系全国ネットで放映中
出演:磯村勇斗 堀田真由 平岩紙 市川美和子 淵上泰史 許豊凡(INI)・坂井真紀 尾美としのり ・木野花 光石研 稲垣吾郎
脚本:大森美香
(c)カンテレ
公式サイト: https://www.ktv.jp/bokuhoshi/