それまで主にテレビの世界で活躍していた小池。飛び込んだミュージカルの世界で目の当たりにした光景とは
『メリリー・ウィー・ロール・アロング』は、アメリカのショービジネス界を舞台にスターを夢見る若者を描いたミュージカルで、小池が主演した日本初演版は、宮本亞門氏が演出を手がけた。
「キャストが全員20代だったんです。これからミュージカル界を担っていくような期待の俳優ばかりで、“同世代にこんなにすごいプレイヤーたちがいるんだ”って刺激を受けたのを覚えています。自分が全然知らない世界があって、自分の足りないもの、もっと磨いていかなきゃいけないものにも気づけました」

──すでに映像で何度も主演を経験して、アーティスト活動も経験していたのに、そこで改めて刺激を受けたんですね」
「自分がまだできないことばかりなんだということを、認識させられました。歌手としてもボイトレの稽古を受けたことはありましたが、ミュージカルって、稽古場にいるかぎりいくらでも歌えるじゃないですか。歌唱指導の先生もいて、無料で練習し放題のような(笑)。最高の環境だなと思って、とにかくミュージカルならではの歌唱力を鍛えていきました。若かったし、すぐにでも周りの上手い人に追いつきたくて、全力でしたね」