チャールズ・チャップリンの映画が、現在多方面で活躍する小沢の“原点”

 小学6年生のときにチャップリンの映画『黄金狂時代』を見たその瞬間が、最初の「CHANGE」。今回の著書を読むと、その後も積極的に扉をたたき、自ら「CHANGE」をつかんでいく人生なのがわかる。常に能動的だ。

「20歳ぐらいのとき、セントラル・アーツ(松田優作主演の映画などを制作)に入りたいと思って、直接手紙を書いたんだけど、返事が来ないので、直接本社に行って受付で交渉したんだよ。そうしたら“関係者以外は入れません”って言われたんで、“俺があんたと関係持ったら入れるのか?”とか言って(笑)。そんなことしてたら、警備員が出てきて、“出ていけ!”って。そんなときに、たまたま“お父さん”が通りかかって、話を聞いてくれたんだよね。“お父さん”というのは、黒澤(満)さん(セントラル・アーツの前代表取締役で、数多くの作品を手掛けた映画プロデューサー)。“おまえちょっとこっち来い”って言われて、喫茶店に行って1時間ぐらい話をしてくれて。“うちは松田優作をスターにするためにやってる制作会社であって、芸能事務所ではないから、営業ができるわけじゃない。だから新人は採れないんだ”と丁寧に説明されて、断られた」