いつでも自身の手で、足で、人生を切り開き続けてきた
「それでもそうやって動いたことで、まず第一歩が始まってるんだよな。その後に、“お父さん”と会ったのは『ビー・バップ』(映画『ビー・バップ・ハイスクール』1985年公開)のオーディションのとき。そのとき俺はもう『スクール☆ウォーズ』に出てて役者を始めてたんだけど、再会したときに“あ、あのときのおまえか!”って思い出してもらえて。その後、何度も仕事をした。それも縁じゃん。動いたからこそ、生まれた縁だよな」

アクションを起こし、扉を開く。そうやって前に進んできた小沢さんは現在の若い俳優たちからアドバイスを求められることも多い。
「よく若い俳優に言うんだけど、おまえらは道を歩いてたらスカウトされて、気づいたらトップスターになってました、という人生じゃねぇんだから、自分らでやっていかないと偶然はねぇぞ、と。例えると、自分がコンビニの商品だとしたら、セブン-イレブンで売れないものはローソンでもファミリーマートでも見向きもされないだろ、って。“でっかい事務所に入ったからいいや”って、何も動かないで“仕事がねぇ”と事務所のせいにしてるやつがいっぱいいるけど、そうじゃないだろ、と。商品そのものを磨かないと。たった1回の役者の人生、商品としての己をどう磨くかということに努力をしていかない限り、売る店が変わったって売れるなんてことはないんだ、って」