「役者がなるべくなら持っちゃいけないのは、家庭とCM(笑)」

 エンターテイメントの世界も制約も多い時代に入っているが……。

「“小沢さんならしょうがない”って許されてるの、俺しかいないんじゃないかな。ぶっちゃけ、いまの役者がなるべくなら持っちゃいけないのは、家庭とCM(笑)。昔は何かあっても平気でCMが続いてたよな。でもいまはすぐ大問題になる。
 昔さ、雑誌で“小沢仁志と女たち”って企画やらないか? って、話になったんだよね。春夏秋冬で着替えて、ラブホテルから出てくる後ろ姿を撮って、特集組めば? って。でも編集者が“小沢さんの場合、あんまり面白くないかもな”って。意外性がない、って(笑)。でも、そういうのが人生楽しいじゃん」

 今回、自身を振り返る『波乱を愛す』を刊行したことで、改めて思ったことは。

「いや、活字になると恥ずかしいよ。偉そうじゃん。動画だったら別に気にならないんだけど、字ってなんか全然違うんだよな。ただ、言霊っていうのは出していいのと悪いのがあるから、“出した風呂敷は広げたら畳まないといけない”とは思ってる。心の中で思ってるだけで言わなかったことは、やらなくても誰もわからないけど、言葉にしたら責任取るしかない。この本を読んだ人が“小沢ひよってね?”みたいな、そう思われたら、めっちゃカッコ悪いじゃん。だから書いたからには、っていうのはあるよね」