いいとも青年隊が解散して厳しい状況に……
昼の人気番組となった『笑っていいとも!』。しかし、1985年3月には「いいとも青年隊」としては「卒業」ということになった。
「グループ解散してからもいろんな仕事を入れていただくんだけど、どれもあんまりうまくいかない。芸能活動なんてほとんどやってない人間がひとりで放り出されて、うまくできないですよね。ソロでレコードを出したりもしたけど、3人で出していたものをひとりで出せば3分の1しか売れない。かなり厳しかったです。
当時、親も商売をしていたので、“そろそろ、いいんじゃないの”という声もかけられたんですよね。“2年もテレビに出られてよかったじゃないか”って。でも、自分の中では“いや、もうちょっとだけやらせて”と。“まだ俳優としては勝負できてないから、そこはちゃんとやりたい”という思いがあったんです。でも正直、どうなるかわからない感じでした。そこに話が来たのが、俳優ではなくて、クイズ番組。そっちか、と(笑)」
1986年4月スタートの『日立 世界・ふしぎ発見!』に初回から出演。そこから38年という長期出演となる。「言うたら『笑っていいとも!』と『世界・ふしぎ発見!』しかやってないんですよ(笑)」と笑って見せる野々村さん。しかし、『いいとも!』でタモリさん、『ふしぎ発見!』で黒柳徹子さんと、レジェンドの方との出会いが生まれる。
「本当に出会いは大事ですね。今振り返れば、なんていい出会いができたのかと感謝しています。
タモリさんは軍団とかを作らない一匹狼な方なので、ポンと一人でいらっしゃって、口数が多い方ではないんですよね。本番前のリハーサルをずっと客席のところから見てる。じっとされていて、それを僕らは横で立って見ているみたいな感じ。実は何を話したというのはそんなにないんですよね」
