「相方から“お笑いはやりたくない”って言われて」
「天職」という言葉をかけてもらったのが最初の「CHANGE」の瞬間。「天職という言葉は響きましたね。でもその天職という言葉に振り回されました」と苦笑いを見せる方正さん。
「テレビに出てる人たちはプロ、俺たちは素人。そこにはもうすごい隔たりがあって、そんな無理やって思ってました。ただね、NSC 6期生なんですけど、ちょうどダウンタウンさんの『4時ですよ~だ』(1987年~1989年にMBSで放送された帯番組)が始まるぐらいのときで、ダウンタウンさんがうわーって人気が上がる頃だったんです。
当時、NSC生も200名ぐらいいたかな。きっと、ダウンタウンみたいなおもろいやつばっかりやと思うじゃないですか。でも、喋ったら、“あれ?全然おもんないぞ”、と(笑)。“これ、全然勝てるわ”、と思えたんですよね。だからその頃は、ダメやろうな、と思いつつも、イケるんちゃうかな、もだんだん出てきた頃でしたね」
1988年に「GSX(ガスペケ)」というコンビを結成し、活動開始。1989年には「TEAM-0」に改名し、頭角を現す。
「そこはね、トントン拍子でした。1991年に『ABCお笑い新人グランプリ』の最優秀新人賞を獲って、これでいけるかな、っていう感じだったんですけど、93年には解散するんです。相方から“お笑いはやりたくない”って言われて。この一言聞いて、これはもう無理だと思いましたね。そのときにね、月収が50万ぐらいあったんですよ。若いときにそんなもらって、レギュラーもラジオやらテレビやらあって、今からさあ、というときだったんですけど、“お笑いをやりたくない”って言われたら、もう、言葉が出なかったですね」