オリンピックのよう?!  4年ぶり「劇団☆新感線」稽古場の雰囲気は

──いま、稽古場の雰囲気はどうでしょうか。

「実は新感線の稽古って、あまり考えないで済むんです。いのうえさんがまずすべて実演して見せてくれて、僕らとしてはそこから個別の役を深めることに集中できます。アクションも先に教わって、新感線としてのフォーマットを学んだら、あとはもう任せてもらっています。
 例えば、藤川采女の一人称は台本では『わたし』でも、『わたくし』と言った方がいいのかな、と考えてみたり。劇団員さんたちには自由にやっていただいて、僕や(早乙女)太一くんや小池(栄子)さんら客演が与えられたものを演じてバランスを取るっていう風に受け止めています」

向井理 撮影/有坂政晴 ヘアメイク/宮田靖士 スタイリスト/外山由香里

 45周年を迎えた劇団☆新感線のことを「稽古場では、みなさん学生のようにゲラゲラ笑っていて(笑)、でもふざけていてもお芝居は本気なんです。これだけの期間、面白いものを作り続けるのも並大抵ではないですよね。“新感線に行けば面白いものが見られる”という、求められるハードルは年々上がり続けていますから、その期待に応え続けるすごさは計り知れないです」と、彼らの芝居心に素直に魅入られている。

 その舞台で毎回存在感を見せている向井も、芝居への情熱では負けていない。その一端を、売れっ子俳優になったころの思い出とともに明かした。

向井理(むかい・おさむ)
1982年2月7日生まれ、神奈川県出身。2006年に俳優デビュー。ドラマ『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)、『ハチミツとクローバー』(フジテレビ系)などの出演で注目を集め、2010年にNHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』に村井茂役で出演。その後も舞台や映像への出演を続け、近年の主演作には『パリピ孔明』(フジテレビ系・映画2025年)での諸葛孔明や、日本初演となった舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』1stシーズン(2022)でのハリー・ポッターなどがある。
ヘアメイク:宮田靖士
スタイリスト:外山由香里

2025年劇団☆新感線45周年興行・秋冬公演 
チャンピオンまつり いのうえ歌舞伎
『爆烈忠臣蔵~桜吹雪THUNDERSTRUCK』
【作】中島かずき
【演出】いのうえひでのり
【出演】古田新太 橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと 羽野晶紀 橋本さとし/小池栄子/早乙女太一/向井 理 他
【松本公演】9月19日(金)~23日(火祝) まつもと市民芸術館
【大阪公演】10月9日(木)~23日(木) フェスティバルホール
【東京公演】11月9日(日)~12月26日(金) 新橋演舞場
公式サイト:https://www.vi-shinkansen.co.jp/bakuretsu45/