「泣いてしまわないように、と思って歌っていても泣きそうになってしまうんです」

 2024年11月から今年6月まで20都市24公演のライブツアーを開催していたが、やはり同じようにセットリストを作り上げた。

「ツアー中に印象的だったのは、ピアノと歌だけのコーナーがあったんです。そこは毎回ぶっつけ本番でやるんですが、曲によっては私自身の中にも思い出のある曲があって、流されそうになってしまうんですよね」

ーー流されそうになる、というのは?

「泣いてしまわないように、と思って歌っていても泣きそうになってしまうんです」

 なかでももっとも心が動いたのは、『永遠乃愛』を歌っているときだったという。ツアー中に初披露した最新曲で、別れを経験した大切なペットの名前がタイトルの由来になっているという。

「昔から一緒にいた、のぃのぃとあみちゃんっていうスムースコートチワワちゃんが亡くなったんです。大切な存在がいなくなるというのはすごく悲しい気持ちだけど、いつもいる場所にいないことを実感してしまい悲しみに暮れていても、朝が来て、新しい毎日が始まるわけで。そういうことが思い浮かんで、ちょっとグッとこらえるようなシーンがありましたね。でも、ふたりともいまも一緒にいますし。テーブルの真ん中の端っこにふたりともいるので。私がパソコン作業をしている間もずっとそばにいるという状況なんです」

 目下、華原さんが考えているのは、9月9日のこと。喪失感や切なさが溶け込んだ、子どもとの楽しい日常の中で、9月9日に照準を合わせる。

「私はいま目標があるので、その日のためにお客さんに喜んでいただける環境作りやスタッフさんとのやりとりを大切にすることに、全力を注いでいます」