1998年、吉田敬とともにお笑いコンビ『ブラックマヨネーズ』を結成した小杉竜一。数々の賞を受賞した後、『M‐1グランプリ2005』で優勝し全国的に名を馳せた。現在は個人でも活動し、多くのバラエティ番組で活躍している彼のTHE CHANGEとはーー。【第1回/全2回】

僕がお笑いを目指したのは、小学4年か5年の頃でした。当時は真面目で内気な子やったんです。転校が多くて友達もなかなかできへんかったし、学校にもなじめなかった。
ただ、関西ってちょっとアホなことして「コイツおもろい奴やな」って思ってもらえるようになったら、友達ができる雰囲気があるんです。それで、転校先の学校で最初から陽キャラで臨んだら友達が増えたんです。
当時は漫才ブームで、テレビのお笑い番組も『8時だヨ!全員集合』から『オレたちひょうきん族』に変わる時期。もちろん漫才も観ていましたけど、僕が憧れたのはとんねるずさんでした。とんねるずさんの2人はあまりネタをやっているって印象がないけど、あの華やかな世界には憧れがあったんです。
それからダウンタウンさんが出てきて、すごいブームになってきましたよね。その延長でネタの面白さに気づいて、現在に至るところがあります。
最初は『関西キング』というコンビ名で、同級生と組んでいたんです。でも、相方が結婚するから辞めるということになって2年ぐらいで解散。その後、養成所で知り合った今の相方・吉田 (敬) と組んだのが24歳のときでした。
吉田と組んでいなかったら、たぶんもうこの世界にはいないんじゃないかと思うんです。吉田は才能もすごいし、計画性が高い……わけでもないんですけど、俯瞰して何が必要かっていう冷静な目を持っているんです。若いからちょっと尖ったり、突っ走ったりする部分もあるんですけど、昔から冷静に物事を見る目を持っていました。自分と比べて、全然考えているレベルが違うって思わされたんです。