名曲『366日』や、さわやかでロマンチックな『AM11:00』、沖縄の歴史を歌に込めた『時をこえ』など、数々のヒット曲を放ってきた沖縄在住のミクスチャーバンド、HYが結成25周年を迎えた。いかにして彼らは、世代を超えて愛される存在になったのか。その秘密を探るため、バンド、そしてメンバー各々の“THE CHANGE”について赤裸々に語ってもらった。【第2回/全5回】

結成25周年を迎えた人気バンド、HY。メンバー4人が備える豊かな人間性や人生経験があるからこそ、時をこえて、世代を超えて愛される名曲をつくり続けられるのだろう。今回は、各々にとっての“THE CHANGE”を深掘りしていこうと思う。
名嘉さん「僕の転機は、高校生のときにバンド活動の進路を選んだことです。それまでは、公務員、学校の先生になりたかったんですよ。いず(仲宗根さんの愛称)と僕はいとこ同士で、いずが昔から歌がうまいのは知ってたし、家族全員が音楽にあふれた家庭でした。歌手になることが夢だと知っていたし、僕にとって憧れでしたね。
ほかのメンバーにも、それぞれ将来の予想図みたいなものがあったんです。例えばヒデは、おじいちゃんがカニ漁をしていたので、それを継ごうかなとか。僕の場合は、公務員になると思っていたから、親から当然ながら反対されましたが、やっぱり好きなものを選ぶのが一番だなと思ったんです。