ギター・ボーカルの新里英之がソロツアーを経て感じた大きな変化とは

新里さん「そうそう(笑)。僕にとっての“THE CHANGE”は、3回目のソロツアーです。2017年からソロプロジェクトのHide’s Music Storyをはじめたんですが、3回目あたりから本当に自分が変わりましたね。それまでは、歌っているときはまだいいんですが、ライブが始まる前、ステージに立ったとき、トークするときのことを考えると、ものすごく緊張してしまい、ライブ前はいつも嘔吐したり……。そんな状態が続きましたから」

仲宗根さん「沖縄の人間って、朗らかで誰とでも親しくなれるというイメージがあるかもしれませんが、私たちは全員がすごくシャイなんです。だからフェスに出るときも、関係者エリアの隅っこで4人で固まってご飯食べてるから、他のアーティストさんのようになかなか友達ができなくて(苦笑)。でも、一度親しくなれば“いちゃりばちょーでー(一度会えばみな兄弟)”の精神で、家族みたいにすごく仲良くなれるんですけどね」

新里さん「僕が不安なのは、自分に自信が全くないからです。不安をなくすために、自分の身体に練習を繰り替えし染み込ませるんだけど、それでも自分に何かが足りないと感じるんです。だから、もっともっとと努力もしたし、MCで話すときにも自分が経験したことじゃないと語れないから、もっともっと経験を積まなきゃいけないと自分を追い込んでいたんだと思います。
 自分に足りないところばかりが目についてしまっていたんですが、経験を積んでいき、39、40歳ぐらいになると、自信というか、いままでにやってきたものが力になりステージに立っても余裕ができてきたんです。来てくださったファンのみんなの一人ひとりの顔をちゃんと見て、歌で会話できるようになりました」