「リーダーの酒井(一圭)くんに言う前に、まず僕に相談が来るんです」

「紅白が決まる前ですね、ほかのメンバーから“辞めたい”という相談を受けていたんですよ。年長者やったから、リーダーの酒井(一圭)くんに言う前に、まず僕に相談が来るんです。そうすると、不思議なもんで“辞めたい”と言われると"辞めるな”って止めるんですよねえ。“わかるよ、言っていることはすごくわかるけど、もうちょっと頑張ったほうがええんちゃうか”みたいに言っちゃうわけですよ。そうすると僕は“辞めたい”と言えなくなる(笑)。そういうのがあったから、辞められなかったっていうのもあるんです」

 続けていたところ、夢に掲げた紅白出場を果たすこととなる。

「紅白が決まるとめちゃくちゃ仕事が増えるんですけど、出場直後に卒業すると、紅白効果で決まるであろう仕事をやらないことになる。それは無責任やなと思ったんです。だから、“1年間はやらせてもらいます”というスタンスで伝えたんです」

小田井涼平 撮影/三浦龍司

 事務所は承諾した。ところが、予想外の出来事が純烈を襲うのだ。

「2019年1月、年明け早々にメンバー1人のスキャンダルがあって、否が応でも辞めることが決まって。プラス俺も辞めるとなると、ちょっとファンの人たちに申し訳なさすぎるなって。だから社長に“こういう状況なので、僕は続けさせてもらいます”と言いました」

 純烈は2019年末の紅白出場も見事に決めた。小田井さんはまたしても卒業のタイミングを図っていたという。