その透明感と確かな演技力で魅了する俳優・波瑠さん。NHK連続テレビ小説あさが来た』(2015年)以降、出演した数々のドラマで主演を務め、いまや国民的俳優の一人といっても過言ではない。モデル・俳優としてキャリアをスタートさせた波瑠さんにとって今日までにおける「CHANGE」とは?【第2回/全3回】

波瑠 撮影/松島豊 スタイリスト/黒崎彩

 清潔感のある白を基調とした衣装を纏い波瑠さんが取材現場に現れると、優しい雰囲気に包まれた。現在放送中の金曜ドラマ『フェイクマミー』(TBS系)でW主演を務める川栄李奈が「いるだけで安心感がある」と話すように、その落ち着いた佇まいと丁寧な話し方は自然と場を和ませるようなオーラを放っていた。
 いまや国民的俳優の一人に成長した波瑠さん。そのキャリアのスタートは俳優と同時にモデルでもあった。

 ティーン向けの女性誌『Seventeen』から、少し大人向けの女性ファッション誌『non-no』へ年齢に合わせて移行した。

「モデルのお仕事をさせてもらって、そこで得たもの、プラスになったものというと……何でしょうね。すごく言葉選びが難しいんですが、今やっている俳優というお仕事は、動きや声など、色々な自分の瞬間をつなぎ合わせたものを見ていただける形になっていると思うんです。でも写真は、ある意味、形だけではないですけど、色々なものでごまかせずに本当に体が見られる、というのでしょうか(笑)。スタイルの基準はかなり厳しい世界にいたな、というのが今とはすごく違うところです。
 同世代のモデルの子はものすごく細かったんです。標準よりもかなり細い子たちがいた世界だったので、思春期というか10代の頃に自分を管理するという世界にいたのは、かなり厳しかったな……と、いま振り返ると思いますね」

 デビューして間もない、今ほど多忙ではなかった頃は、映画をよく観ていたという。