佐藤二朗さん演じるスズキタゴサクとの白熱したやり取り
それに、似た者同士の2人だからあのやり取りができると思っていたので“自分の理解者はあんただけだよね”とお互いが思っているという認識は、現場に入る前から(佐藤)二朗さんとも話していました」
――タゴサクとの2回戦目で、いよいよ類家が本格的に始動しますが、あの瞬間に“ニヤッ”と口元に笑みがこぼれたのは、どんな真意があったのでしょうか?
「あの笑みは自然と出ちゃったんですよね。原作では、類家はタゴサクにドラゴンズの選手のことなど日常会話をポンポンと投げていって、その中で何か引っかかるところがないか、少しでも反応をみせるような瞬間はないかというところから真相を見極めていくんです。でも、今回の映画ではそこはあまり描かれず、割と事件メインで話が進んでいくので、僕はもう少し類家の遊びの部分を持たせたいなと思っていました。
やっぱり原作が面白すぎたので、あの要素をどう2時間超の映画としてまとめて見せられるかというところを考え、原作と台本を交互に読みながら“やっぱりこの言葉は足しましょう”などと意見を出して、実際に撮影しました 」
――類家は「まだクイズが解けていない」と、どこか謎解きを楽しんでいるようにも見えましたが、その真意を山田さんは演じていてどのように感じられましたか。
「きっと類家のような人のモチベーションは 、クイズが解けないことやゲームで負けるのが嫌だということしかないと思うんです。だから事件を解決した時に“勝った”と 思うし、そこにしか生きがいを持てない人なんだと思います。