日本のトップを走るアナウンサー・古舘伊知郎。現在は司会者としても活躍する傍ら、自身のYouTubeチャンネル『古舘伊知郎チャンネル』で時事問題を語るなど、活動のフィールドは多岐にわたっている。昨年12月に古希(70歳)を迎えたが、その“しゃべり”は一向に衰えを見せない。年末から来年3月にかけては、ライフワークのひとつでもあるトークライブ『トーキングブルース』も敢行する。そんな古舘さんのTHE CHANGE、人生の変化とはーー。【第2回/全4回】
唯一無二のしゃべり屋、古舘さん。F1実況で当時スタードライバーだったアイルトン・セナを「音速の貴公子」と称するやその呼称は瞬く間にお茶の間へと広がった。まさに強烈なオリジナリティを感じさせる、独特の実況スタイルだが、自身は「人はみんな誰かのコピー。僕だってモノマネですよ」と語る。
「みんな真似ることから入るんです。今年大ヒットした映画の『国宝』だって、真似るところから稽古が始まるでしょう。やっぱり必ずひな形なり、メルクマールはあるわけで。そこから修行して、何かを盗んで、自分というフィルターを通すことで、オリジナルものっぽいものが生まれていく。僕も先人たちの実況とか言葉選びから入っていったわけです」