1999年に劇団モダンスイマーズを旗揚げし、心の深いところに刺さる数々の作品を上演してきた劇作家で、演出家の蓬莱竜太。繊細な感性と、自然体の魅力で、人々を魅了し続ける俳優・吉高由里子。新作舞台、パルコ・プロデュース2025『シャイニングな女たち』で初タッグを組む2人の、THE CHANGEとは──。【第4回/全4回】
舞台『シャイニングな女たち』で吉高由里子と初タッグを組む、劇作家で演出家の蓬莱竜太。彼のTHE CHANGEはやはり、演劇と出会ったことだという。
蓬莱竜太(以下、蓬莱)「ぼくは石川県にある工業高校のデザイン科だったんですけど、入学してすぐに友達が“一緒に演劇部に入ろうぜ”って言うんですよ。内心、“演劇って、あの恥ずかしいヤツでしょ……”と思いつつも体験入部する羽目になり、そしたら顧問が担任で、やめられなくなってしまったんですね」
吉高由里子(以下、吉高)「なし崩し的に?」
蓬莱「はい。入ってみたら2年生がいなくて、3年生が2人だけなんです。で、秋に高校演劇コンクールの地区予選があるから、夏休みに合宿とかやるんですよ。泊まりがけで必死に稽古して地区予選に出たら、あっさり落ちて。夏休みを返上してやったのに、こんなにあっさり終わるのかと、呆然としましたよね」