ミーティングの日に部活を休んだら部長に「“みんなで笑える台本を書こうぜ!”と盛り上がったんですけど…」

吉高「高校野球みたいに、地区大会で敗退したら3年生は引退? そもそも2年生はいなかったということですから、いきなり1年生だけになったということですよね」

蓬莱「そうなんですよ。しかも、ミーティングの日に部活を休んだら勝手に部長にされてて。でもまぁ、みんなで“来年こそは!”みたいな感じで熱くなって、“みんなで笑える台本を書こうぜ!”と盛り上がったんですけど、みんなでなんて書けるわけもなく、結局ぼくが書きました」

蓬莱竜太 撮影/北浦敦子

——蓬莱竜太の処女作というわけですね。

蓬莱「そうなりますね。2年生のコンクールにその台本で出たところ、見事、地区大会を突破しました!」

吉高「すごい!」

蓬莱「そこで初めて、演劇って面白いなと思ったんです」

吉高「どういうところが?」

蓬莱「思い通りにならないところですね。ぼくは絵をやりたくてその高校に入ったわけですけど、絵は自分ひとりで描くから、思い通りに描けるんですよ。でも、演劇は自分ではない人を動かさないといけないから、思い通りにはならない。そこが面白いと思った」