6時間も続いたセッション「みんながその日のために猛練習してきていて、そういうところが変わらないなって」
「スタジオに集まってみたら、みんながその日のために猛練習してきていて、そういうところが変わらないなって思いましたね。みんな昔から、ドラマや舞台の仕事もそうだし、仕事に対する姿勢と熱意の度合いがすごかったし、だからこそいまも、その世界の第一線で活躍し続けているんだなと感じました」
そのセッションは、互いの時間の空白を埋めるように、実に6時間も続いたという。
「スタジオでセッションした後に食事もして、真夜中過ぎまでいろいろと話しましたね」
ついに4人の気持ちも再結成へと“THE CHANGE”したのかと思いきや──。
「和也か健一か忘れちゃったけど、昔、最後のツアーの大宮でやったライブ音源を持ってきていたので、それをみんなで聴いたりして盛り上がりましたね。
けど、やっぱり自分には再始動は全然、現実的じゃなかったんですよね。昔の音源を改めて聴いたからこそ、“あんなに弾けないな”と思ったし、それよりは仕事のために勉強しなきゃっていう気持ちが強かったんです。いま思えば自信がなかったのかな」
セッションの翌日、男闘呼組の4人で出かけた際に改めて再始動の話を切り出されたものの、成田さんは自身の長すぎるブランクを実感していたという。
「当時勤めていた会社の社長さんにはとてもお世話になっていましたから、メンバーと会ったことなどもお話ししていました。あるときその方から、“昔やっていた音楽の仕事に戻る気はないの?”と言われて、ものすごく驚きました。それまで一度も、そんな話をしたことがなかったですから。
僕は、“絶対にありませんよ”と答えましたけど、社長からは“世の中に、絶対なんてないよ”って言われましたね」
そんな成田さんの気持ちが、ついに180度ガラリと“THE CHANGE”した瞬間とは……。