ハワイから来日して、わずか8場所で十両に昇進。現役時代は、184センチ、275キロの巨体を生かして、大関を39場所を務めた、小錦さん。引退後は、タレントに転身して、テレビ、相撲ショーのプロデュースなど、幅広い活躍を見せている。一昨年12月、還暦を迎えた小錦さんの「THE CHANGE」とはーー。【第1回/全5回】
11月9日に初日を迎えた大相撲九州場所も、終盤戦。
2025年は、豊昇龍、大の里と2人の若き横綱が誕生して、「大相撲ブーム」がさらに盛り上がっている。
小錦さんが活躍した1980年代後半から90年代中盤も、相撲人気が高い時期だった。昭和38年生まれの小錦さんは、同じ年に生まれた保志(元横綱・北勝海=八角親方)、寺尾(元関脇・錣山親方)、北尾(のち横綱・双羽黒)らとともに「花のサンパチ組」と呼ばれ、連日熱い取り組みが繰り広げられた。
現在、61歳。引退後MAX310キロを記録した体重は、胃の縮小手術などで、150キロまでダイエットした。
97年の現役引退後は、タレントとして新しい人生を歩み始めたが、印象深いのは、子ども向け番組『にほんごであそぼ』(NHK Eテレ)での「コニちゃん」役だ。
「当時、番組を見ていた子どもたちは、僕が前にお相撲さんだったことを知らないのよ(笑)。あくまで『コニちゃん』。今でも、若い人には、“あっ、コニちゃんだ!”と声をかけてもらうことが多い。うれしいことです」