完成作品を観て芽生えた気持ち「実際に芦田さんと掛け合いでやってみたかったな」

 共演者は実力派ぞろい。吉田さん演じるヴォルティマンドが命を狙う主人公・スカーレットを芦田愛菜さん、スカーレットの父を殺して王位についた叔父・クローディアスを役所広司さん。そして、キーパーソンとなる現代からやってきた青年を岡田将生さんが演じ、そしてヴォルティマンドとともに刺客としてスカーレットを追うコーネリウスに松重豊さん、さらには、シェイクスピアの舞台経験豊富な市村正親さんや山路和弘さんら重鎮も出演している。

「芦田さんとは別録りだったのですが、完成した作品を観て、ヴォルティマンドとスカーレットの対決シーンがあたかも実際に掛け合っているようになっていたので、ビックリしました。それと同時に、実際に芦田さんと掛け合いでやってみたかったな、という気持ちもちょっと芽生えましたね」

――共演者の方々の熱演も印象的でした。
「芦田さんを筆頭に、適材適所でハマっていましたよね。とくに役所さんの熱量の高い叫び声には感動しました。芦田さんには前から“知性の人”というイメージを持っていたんですが、今回の作品では“野生”も感じて。知性と野生の共存がとても魅力的でしたし、(岡田)将生なんて最初は誰だかわからないくらいで『いつもより低めで作った?』と本人に聞いたら、『そうなんです』と。やっぱりいい意味で自分がやっていると思われたくないんだなと思いました」