今回登場するのは、映画『セフレの品格』シリーズで主演を務める行平あい佳さん。複雑な感情のもつれと性への欲求が赤裸々に描かれた本作も、いよいよ終幕。体当たり演技への向き合い方や、助監督からスタートした異色のキャリアについて、たっぷり伺います。【第1回/全2回】
――シリーズ全4作となった映画『セフレの品格』ですが、現在3作目の『慟哭』が公開中です。12月12日には最終章『終恋』の公開も始まりました。
同シリーズは、行平さん演じる抄子が、青柳翔さん演じる同級生で医師の一樹とセックスフレンド関係となるところから物語が始まりました。今作では、抄子は夫と離婚しフリーになり、一樹や娘、元夫との関係がどう変わっていくのか、といったところが見どころでもあります。波乱続きの抄子ですが、今回、印象的なシーンは?
「波乱といえば、元夫にストーカーされるシーンですよね。切迫した状況で恐怖心も芽生えました。
一方、印象的だったのは一樹と2人で餃子を作るシーン。前作は、一樹と会うこと自体が“イベント”でしたが、恋愛のステージを重ねていくにつれて“イベント”が“生活”になっていった。そんな変化が凝縮されていると思って、とても大切に演じました」
映画『セフレの品格 慟哭』より ©2025 日活――「抄子と一樹はもはやセフレではないのでは?」「このまま結婚か?」と思いましたが、大事件が起きてしまう。その後、竹財輝之助さん演じる職場の同僚と肉体関係になったり……「男は、寂しい女に寄ってくる」という台詞がありますが、共感しかありません。
「ねー! 嗅ぎ分けられる男性、いるんですよねぇ。そういう男性も男性ですが、抄子も同性に嫌われるか嫌われないかのギリギリな女性だと思っていて、すごいギリギリを攻めてみました」