「何度も何度も自分に確認して、パーンと撃ったら」東出昌大が、自然の中で命と対峙した瞬間
狩猟免許を持つ彼は、自分の手で獣を撃ち、さばいて、食べる。
「初めて仕留めたのは鹿でした」
狩猟の師匠から連れて行ってもらった雪山で、ふと見上げた丘の上に3頭の鹿が立っていた。
「教わったとおりに銃を構え、“撃っていいんだよな”と、何度も何度も自分に確認して、パーンと撃ったら、その反動で自分の頭が振られました。鹿に視線を戻すと、雪の斜面をゴロゴロゴロッと転がってきて、鹿のまわりに血だまりが広がっていくけれども、まだ逃げようともがいていました。とどめを刺してあげないとかわいそうだと、予習したとおりに首を刺そうとしたら、師匠が“そこじゃない”と教えてくれました」