ロサンゼルスで会った「とにかくすごい奴ら」に恥じぬよう

 16歳で突如俳優を目指し、26歳でアメリカに、そして36歳で舞台に挑戦。偶然かもしれないが、10年周期で転機の瞬間が生まれている。

「それでいうと、その10年後、46歳ぐらいからモヤモヤが生まれて、そこから4年後の50歳で事務所を独立するんですよ。そういう意味では確かに定期的に転機は生まれていますね」

 俳優としての活躍はもちろん、音楽シーンでもトップに立った1990年代。吉田さんにとって、ミュージシャン、アーティストとしてのCHANGEはいつになるのだろうか。‎‎

「これも26歳でアメリカに行ったときに感じたことが大きいです。とにかくすごい奴らがいっぱいいるんですよ。その中での争奪戦を見て、必死でやらないといけないと思いました。

 目の前で驚くような実力を見せつけるミュージシャンもいるんですけど、それでもあの大国では飯が食えないんだ、というのを目の当たりにするわけですよ。それはもう自分の中で肝に銘じますよね、日本でやるにしても、彼らに恥じないようにしっかりとやらなければと」

吉田栄作 撮影/有坂政晴