俳優・成宮寛貴が、12年ぶりに劇場に帰ってくる。2026年1月から始まる三島由紀夫作の戯曲『サド侯爵夫人』で主演する彼は、なぜこのタイミングで、そして、なぜこの作品で再び舞台に立つことを決意したのか。成宮の、表現に燃やす執念と人生のTHE CHANGEを聞いた。【第2回/全4回】
成宮が芸能界を離れていた8年間は、彼にとってどのような意味を持っていたのか。復帰をまったく考えていなかったという海外生活でも、無意識に表現への衝動を求めていたという思い出を語った。
「『死ぬほど愛して』(ABEMAドラマ)で原作の樹林伸さんに誘っていただくまで、復帰は一切考えていなかったです。これまでもオファーもいただいていたのですが、一度決断したことなので、自分の心の中の“表現したい”という気持ちにも、あえて向き合わないようにしていたのかもしれません」
芸能界を離れ、海外を旅したり、ビジネス活動をしていた8年間、あえて芝居のことは考えないようにしていたが、心の底では表現への欲求が変わらずあった。