「毎日海に出て、沈む夕陽を眺めたり…」価値観のすべてが変わった海外生活「人間ってトランク一個で生活できる」

「絵を描き始めたり、花を生けたりしていました。それまで絵を描いたこともなかったのに、手で絵の具を触ったりしているときに“やっぱり表現が好きだと”と思えてきました」

 海外へ出たときも、文字通り「トランクひとつ」だった。

「海外で生活してみると、“人間ってトランク一個で生活できる”とわかったのです。楽しいと感じることの対象も、考え方がすべて変わりました」

──花や絵のほか、楽しみに思っていたことは?

「毎日海に出て、沈む夕陽を眺めたりとか、素朴(そぼく)な光景に感動するようになりました。いろいろなことがありましたが、笑って振り返れることのほうが多かった海外生活でした」

──その8年間を経て、俳優として変わったと思うことはありますか。

「すべてがいまの自分の表現の糧(かて)になっていると思っています。次の一歩を踏み出すために必要な時間だったのだと、いまは感じています」

つづく

■成宮寛貴(なりみや・ひろき)
1982年9月14日生まれ、東京都出身。2000年、宮本亞門演出の舞台『滅びかけた人類、その愛の本質とは…』で俳優デビュー。以降、2002年にドラマ『ごくせん』(日本テレビ系)の野田猛役として話題になり、2004年『下弦の月 ラスト・クォーター』で映画初主演を務めた。テレビ朝日系『相棒』シリーズでは3代目相棒・甲斐亨として2012年のシーズン11からシーズン13まで出演。2025年にABEMAドラマ『死ぬほど愛して』主演・神城真人役で8年ぶりに俳優活動を再開した。

ヘアメイク:INOMATA(&’s management) 
スタイリスト:杉長知美
衣装クレジット:ジャケット¥62,700、シャツ¥25,300、パンツ¥30,800、ブーツ¥63,800/LAD MUSICIAN(LAD MUSICIAN HARAJUKU 03-3470-6760)
リング¥83,600〜/MARIHA(MARIHA 03-6459-2572)
※税込価格です

■作品情報
【公演名】『サド侯爵夫人』
【作】三島由紀夫
【演出】宮本亞門
【出演】成宮寛貴 東出昌大 三浦涼介 大鶴佐助 首藤康之 加藤雅也
【東京公演】 2026年1月8日(木)~2月1日(日) 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
【大阪公演】2026年2月5日(木)~8日(日) 森ノ宮ピロティホール
【愛知公演】2026年2月13日(金)・14日(土) 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
【福岡公演】2026年2月17日(火)・18日(水) 福岡市民ホール 中ホール
【公式サイト】https://tspnet.co.jp/sade/