静かな物語で求められた細やかな表現力「できるだけ丁寧に。そういう思いで演じました」
この『楓』においては、言葉で説明するのではなく、ちょっとした表情、リアクションなど細かな表現が求められるシーンも多い。
「2人の間に流れる空気というか微妙な雰囲気がとても大事なので、そこは意識しました。本来、右利きの涼が一生懸命、左手で(左利きの)文字を書く練習をしているところは 何度もリテイクしました。丁寧に時間をかけて作ったなという印象があります。大きなアクションがあるような作品ではないので、人間が生きていく中での思いをできるだけ丁寧に。そういう思いで演じました」
福士さんは、役を通じてオフでも写真を撮ることも趣味の一つ。この現場でも数多く撮っていたそう。
「現場ではいろんな写真を撮りました。景色や人物、スタッフの方も。ただ、見返すと福原さんが編み物している写真が多かったですね(笑)。あとはニュージーランドでの景色。本当に壮大でステキでした。日本では撮れない、あの美しい景色は、ぜひスクリーンで観ていただけたらなと思います」