『あまちゃん』“種市先輩”で注目を浴びるも 「“ただいる”みたいになってしまって」

 福士さんの知名度を高めた「あまちゃん」で感じた“大きい壁”とは、どんなものだったのだろうか。

「『仮面ライダー』で主役をやらせてもらったときに感じたことなんですが、主役だからこそ大変なこともあるけれど、主役だからこそ、甘えられる部分も実はあるんだなと感じたんです。『あまちゃん』では主役ではないからこそ、自分から表現しないと、誰も見てくれなくて。“主演じゃないから端にいよう”と、ただ端っこに立って、日も当たらない感じでいるだけで、現場でも “ただいる”みたいになってしまって。すごく居心地が悪いのに、どうしていいかわからないという感じだったんです。
半年以上そのままで、その壁は結局、越えられずに終わるんです。ただ、世間は裏腹に、種市先輩ってことで注目してくださって。自分としては壁を見つめながら終わったという感じでした」

福士蒼汰 撮影/冨田望 ヘアメイク/永野あゆみ スタイリスト/菊池陽之介