1974年のデビューから52年目に突入。解散・休止・メンバーチェンジもなくコンサートツアーを続け、昭和・平成・令和と3つの時代を駆け抜けてきたTHE ALFEE。2024年にはNHK「紅白歌合戦」にも出場し、ライブチケットは軒並みソールドアウト。古希を超えて再ブレイク中の彼らが、最新アルバム『君が生きる意味』をリリースした。楽曲への想い、バンド人生における「CHANGE」の瞬間に迫った。【第1回/全4回】

写真提供/THE ALFEE

 約3年ぶり、27枚目となるオリジナルアルバム『君が生きる意味』を12月24日にリリースしたTHE ALFEE。制作は秋のコンサートツアーと並行する形で行われたそうで――。

高見沢 「大変は大変なんですけど、ツアー中にレコーディングをやるっていうのは、僕らにとっては通常のことなので、焦りはなかったですね。ただ、最終的にギリギリのときは、公演後に作業することもありました。パシフィコ横浜でのライブが終わった後に、僕だけスタジオに行って、ちょこちょこっと直して帰りました」

坂崎 「パシフィコが終わった後にトシヒコが行く(笑)!」

高見沢 「ライブ終わりは燃え尽きちゃってますから。もう何もしたくないんですよ、本当はね。ただアルバムのことを考えると、“やらなきゃいけない!”と、エンジンがかかりました」

――新アルバムのタイトルは『君が生きる意味』。どういう想いが込められているのでしょうか。

高見沢 「こういうタイトルは僕らにしては珍しいですね。今まで『天地創造』(2022年リリース)とか『三位一体』(2015年リリース)とか、ファンタジー方向にあったんですけど、宇宙から地球に降りてきた感じになっています(笑)。

 僕ら3人とも古希を迎えて、バンドは50年経った。ライブツアーをずっと続けてきて、来年は3000本になろうとしている。やってきたことの意味、長い活動を共に生きてきた経験値も含め、このアルバムに詰め込んであると僕は思っています。3人の技――歌唱でもあるし、演奏でもあるし、そこにアルフィーが生きてきた意味がある。そういう気持ちもあります。

 聴いた方が、それぞれ生きる意味を探してくれればいいんですけど、このタイトルには“僕らが生きてきた価値や意味”、そういったことも二重の意味で考えていました」

坂崎 「(タイトルを聞いて)最初はちょっと「おっ!」と思いましたね。もうちょっとSF、ファンタジーじゃないですけど、そういうのが続いてたじゃないですか。いきなり地上に降りてきて(笑)。それも半径2~3mぐらいの感じかなって。

 身近なテーマだけど、誰もが思うテーマだから。古希過ぎた今、そういうアルバムタイトル、面白いなと思いましたね」