「桜井が読めなかったなぁ(笑)」アルバム1曲目
高見沢 「楽曲が先にあったので、こういうタイトルもいいかな~と、ぼんやりとは考えていたんですよ。“これでいこう!”みたいには、一回も考えたことないので。いつも後から考えるんです。『疾風怒涛』もいいかなと思ったんですけどね」
坂崎 「『月光譚』は?」
高見沢 「『月光譚』はね……、桜井が読めなかったなぁ(笑)」
坂崎 「これはダメだね(笑)、アルバム紹介したときに読めない!」
桜井 「月光……“?”」
高見沢 「タン!! 」
――アルバム1曲目の『月光譚』は美旋律に桜井さんの色気あふれるボーカルと、まさにTHE ALFEEらしさが詰まった楽曲ともいえますね。
高見沢 「月の光というのは、ずっと変わらず人間の営みを映してきましたからね。『月光譚』と次の『孤独の太陽』は対になっているんです。それが終わって、『君が生きる意味』がかかる」
坂崎 「素晴らしい。考えてないようで、考えている!」
高見沢 「一応考えてるよ(笑)」
――桜井さんボーカルの楽曲から始まりますが、曲の世界観などは、事前に把握されるものなのでしょうか?
高見沢「いや、レコーディングのときだよな?」
桜井 「そうだね。歌詞も変わってくるしね。詞が変わった部分が3か所ぐらいあると、そこをすべて歌って、高見沢に聞いてもらう。これで大丈夫かなと思うと、また新しいのが出てくるんですよ」
坂崎 「音になって、歌として聞くと、またイメージが違うんですよね」
高見沢 「桜井の歌はメインになってきますから。まずは丁寧に、歌詞の言葉、ひとつひとつを考えます。桜井は体に入るまでは時間がかかるので。でも一度入ってしまえば最強なんですけどね。だから1回目は慣らし運転という感じで。“はい、今日終わり!”みたいな。だから、一応、完成はさせますけど、終わったと思ってはないはずですよ、彼は。明後日またやろうか、みたいな終わり方だしね」