1曲を1か月かけたことも「だから、いろんなバージョンがあるんですよ」
桜井 「以前、1曲を1か月かけたこともありますからね。1か月ずっと歌ってたんです」
高見沢 「そうだったなぁ」
桜井 「キーが違うって言って、ドラムだけ残して、キー変えて作って、歌って。次はテンポが違うって言って、ドラムだけ全部直さなきゃって。まあ、そういうことはありますからね」
――ちなみに、その苦労された楽曲とは……?
桜井 「『Promised Love』です。(1992年リリース)」
高見沢 「だから、いろんなバージョンがあるんですよ」
坂崎 「アンソロジーですね(笑)」
高見沢 「『Promised Love』は、僕がソロアルバムの『主義-ism:』を海外で制作してきた後に初めて作ったシングルなのですが、向こうで学んだコンピューター技術を使用した制作の知識を活かしたんですが、なかなかうまくいかない部分もあったりして。やっぱりやめよう、もう一回やってみようとか、何度もやり直しましたね」
桜井 「プロデューサー、作者、ディレクターが歌い方ひとつで、意見が真っ二つに分かれてしまうんです。“違うだろう!”“いや、こっちでしょ”“いや違う!”って(笑)。でも僕は高見沢のほうにつきましたけどね。実際歌っているのでわかるのですが、やはり歌の世界は絶対こっちのほうがいいと思ったので」
――新アルバムを引っ提げ、2026年4月からは春のコンサートツアーが控えています。前人未踏の「公演本数3000本」も目前ですが、心境はいかがでしょうか。
高見沢 「コロナ禍がなかったら、デビュー50周年のときに3000本になる予定ではあったんですよね。だけど今思うと、2026年に3000本っていうのは、新たな希望になりますから、このタイミングで良かったなと思いますね」
坂崎 「50周年、70歳、3000本!」
高見沢 「多すぎだよね! 紅白出場もあって、いっぱいいっぱいだよな」
坂崎 「情報量、多すぎ!」
高見沢 「でもすべて積み重ねてきたことですから。本当にありがたいことだと思っています。ここまで僕らを応援してくれているファンの方があってこそのライブですから。そういうことも含めて、バンドではなかなかありえないことらしいので、それが長く続けてきた証でもありますからね。本当に素直に受け取りたいなと思いますね」
2024年に出場した「NHK紅白歌合戦」では、Z世代からも注目を集めたTHE ALFEE。意外な反響と、昨今、大バズりしているYouTube動画「ALFEE KITCHEN」についても、次回、深掘りする!
(つづく)
THE ALFEE(ジ・アルフィー)
桜井賢(Vo.B、1955年1月20日生)、坂崎幸之助(Vo.AG、1954年4月15日生)、高見沢俊彦(Vo.EG、1954年4月17日生)からなるバンド。1973年、明治学院大学にて出会い、グループを結成。翌1974年にデビュー。1983年、シングル『メリーアン』が大ヒット。以降、59作連続シングルTOP10入りを記録し、男性アーティストでは歴代1位となるなど、日本の音楽シーンを代表するバンドとして活躍している。
【リリース情報】
THE ALFEE『君が生きる意味』
UNIVERSAL MUSICより発売中
通常盤【1CD】3,300円(税込)
初回限定盤A【CD+Blu-ray】4,950円(税込)
初回限定盤B【2CD】4,950円(税込)
初回限定盤C【3CD】5,500円(税込)
<収録曲>
01. 月光譚 - Moonlight Rhapsody -
02. 孤独の太陽
03. 君が生きる意味
04. 疾風怒濤 - Mind Riot -
05. 12Fretの躍動
06. 丁寧言葉Death ! (album mix)
07. KO. DA. MA.
08. Dancing in Heaven
09. 鋼の騎士 Q
10. Be Alive
11. HEART OF RAINBOW (album mix)