「歌手の方も見てくれてたんだ」同世代の大物歌手と交流も

「若い時に、歌手の中森明菜ちゃんと飲み屋でたまたま会ったことがありました。そのときに“よく見てました”と言われましたよ」

――おお!

「その後、グループで旅行に行ったりするくらい、みんなで仲良くなりました。その時点で僕も歌でのデビューもしていましたが、それでも役者と歌手では、やっぱり畑が違う感じがあったので、歌手の方も見てくれてたんだと嬉しかったです。ほかには大先輩になりますが、僕のことを知っていてくれているんだと嬉しかったのが、西郷輝彦さん。僕は、若い時の西郷輝彦さんに似ていると言われてまして」

――うなずけます。

「あるとき、石井ふく子先生の演出の舞台(『忠臣蔵~いのち燃ゆるとき』2007)で共演させていただきました。西郷さんが大石内蔵助側の堀部安兵衛役で、僕は吉良上野介側の清水一学役。最後にふたりで立ち回りをするシーンがあったんです。そんな役で初めて共演させていただいて、緊張していましたが、西郷さんから耳元で“僕の若いときに似てるんだよね。知ってたよ”とボソッと言っていただきまして。嬉しいやら恥ずかしいやら」

――でも確かに似てらっしゃいます。

「実際の舞台を遠目で見ていた人からは、“同じような顔が戦ってる”と言われました(笑)」

 中森明菜さんも大映ドラマシリーズを見ていた! フィルムならではの質感もあり、あの空気感をいまの時代に出すのはなかなか難しいが、それでもキャリアを重ねた黄金コンビの新作をなんとか見られないものかと思ってしまう。それにしても当時の仲間たちは「戦友」という言葉が嬉しい。

(つづく)

松村雄基(まつむら・ゆうき)
1963年11月7日生まれ、東京都出身。1980年、高校在学中にテレビドラマ『生徒諸君』でデビューを果たす。その後、『不良少女とよばれて』『スクール☆ウォーズ』『乳姉妹』『ポニーテールはふり向かない』『花嫁衣裳は誰が着る』と、1980年代の大映ドラマに数々出演。大映ドラマブームの立役者として人気を博す。30歳を機に舞台に進出し、映像、舞台の両面で活躍中。2026年のスタートは実在の作曲家・服部良一を演じる舞台『わが歌ブギウギ-笠置シヅ子物語-』。

●作品情報
『わが歌ブギウギ-笠置シヅ子物語-』
作:小野田勇
補綴・演出:齋藤雅文
音楽:服部隆之
協力:亀井ヱイ子
出演:出演:キムラ緑子、松村雄基、林翔太、桜花昇ぼる、曽我廼家寛太郎、一色采子、惣田紗莉渚、賀集利樹

2026年1月2日(金)~20日(火)
会場: 三越劇場
公式サイト: https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/mitsukoshi_2601/

2026年1月24日(土)~2月1日(日)
会場:南座
公式サイト: https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/20260124minamiza/