『不良少女とよばれて』『スクール☆ウォーズ』『ポニーテールはふり向かない』など、1980年代の大映ドラマ黄金期を、間違いなくけん引した俳優・松村雄基。30歳以降は舞台を主戦場に活躍を続け、60代に入った現在は渋さをプラスしたベテラン俳優として活躍中だ。2026年は、年明け早々1月2日からの舞台『わが歌ブギウギー笠置シヅ子物語ー』でスタートする。さらに1月期連続ドラマ『ラムネモンキー』(フジテレビ)も放送になる。ますます脂の乗る松村さんのTHE CHANGEとは――。【第4回/全4回】

松村雄基 撮影/有坂政晴

 松村さんの俳優キャリアは、ドラマ『生徒諸君!』(1980)でのデビューから丸45年を過ぎた。

――俳優として歩んでいるうえで、常に心に留めている言葉はありますか。

「新派でやってる石原舞子さんと仲がいいんです。年も一緒で。20年くらい前になりますが、彼女がたまたま芝居の稽古を見に来ました。そのときに“全然ダメ”とダメだしされました。“やれと言われたことは及第点としてできているかもしれないけれど、面白くない” “あなたは、あと10倍やりなさい”と」

――なかなか厳しいですね(苦笑)。

「実際の言い方はもう少し優しかったと思いますけどね。でも内容的にはそうです。芝居に関しては“人の10倍やったほうがいい”と。僕は普段から不器用なところがあるんです。なので、その言葉を教訓にして、心掛けるようにしています。たとえば人が1回2回で読んで理解できる台本だとしたら、自分はとりあえず10回読んでみるとか。人の倍声を出して、回数も倍やってみようとか。客観的に見ると、僕はそれでやっと普通の人レベルなんです」

――そうなんですか?

「すごく不器用で。一見、そうじゃないと思われてしまうんですけどね。ちゃんとして見えるとか、なんでもできそう、だとか。実際にはすごく不器用なので、とてもいいアドバイスをもらったと思っています。あとは事務所の社長の言葉です」