織田信長像の倉さんなりのイメージ

――例えば、戦国三英傑でいうと、「織田信長」、「豊臣秀吉」、「徳川家康」がいますが、特にこの中で「こんなことを聞いてみたい」と思う人はいますか?

 織田信長に「実際、天下を取れると思っていたんですか?」とかですかね(笑)。実際に信長自身がどれほどの思いを持っていたのかは分からないですし、あの時代は成り上がる人もいたわけなので。初めはどういう思いで生きて、なにがあってそこに至ったんだろうということはすごく考えます」

――倉さんなりの「織田信長像」の新解釈を教えてください。

「一般的には、非情で自分に反対する者や勢力には容赦しない性格という風に言われているけど、あれだけ家臣がいたという事実があるから、意外と人から愛されていて、優しい人だったんじゃないかな?とは思いますね。

“鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス”という逸話もあるし、マンガやドラマなどでは喜怒哀楽が激しい人物像に描かれていることが多いけれど、現代でも社長とか上に立つ人はいい人じゃないと誰もついてきてくれないから、実際は信長も違ったんじゃないかなと思います。例えば、どこか昭和のお父さんみたいな一面もあったのかなと想像すると、それはそれで面白そうですよね」

 今から約500年前の戦国武将に思いを馳せながら、楽しそうに語る倉さん。今作で描かれている坂本龍馬も、豪快で行動力があるといった、いわゆる「龍馬像」とは違い、「まあまあまあ」と言ってその場をなだめる高いコミュニケーション力の持ち主。「坂本龍馬って本当はこんな人だったのかも」と思わせる妙な説得力があり、段々とそう思えてくるから不思議なのである。

取材・文/根津香菜子

 

くら・ゆうき
1999年12月19日、大阪府生まれ。2019年に俳優デビューし、翌年『夏、至るころ』で映画初出演にして初主演を果たす。近年の主な出演作にドラマ『アイシー~瞬間記憶捜査・柊班~』、『スロウトレイン』、映画『六人の嘘つきな大学生』、『リライト』、『隣のステラ』、『平場の月』などがあるほか、待機作に、映画『恋愛裁判』(1月23日)、『教場 Requiem/Requiem』(2月20日)が控える。

■「新解釈・幕末伝」
脚本・監督:福田雄一、出演:ムロツヨシ、佐藤二朗、山田孝之、広瀬アリス、岩田剛典、松山ケンイチ、賀来賢人、染谷将太、勝地涼、矢本悠馬、倉悠貴、山下美月、小手伸也、高橋克実、市村正親、渡部篤郎ら。
2025年12月19日(金)より全国公開中。